Vol.11

 避難所では体当たりでお世話をしました高齢者が安心して戻れる復興を

神崎 均さん (71歳) 二万

二万まちづくり推進協議会会長

2019年3月3日(日)

地域の人が地域の人を支える

  二万は、堤防が耐えたおかげで、農地は冠水しましたが家屋には大きな被害を受けずに済みました。二万小学校が避難所になったので、避難所が閉鎖となった10月8日までの3ヶ月間、まちづくり推進協議会として支援しました。

 最初の数日は混乱を極め、行政職員は身元確認で精一杯の中、私が責任者となって、支援物資の配布、ボランティアの受付、避難所の環境づくりを進めました。川辺や服部から自力で避難してきた人に加えて、自衛隊に救助されて、びしょ濡れになった人が次々に運ばれてきました。学校と交渉して教室も開放してもらい、ペットを連れている人も熱中症にならないよう、中で避難生活できるように、教室にブルーシートを引くなど改善しました。また、タオルや毛布が不足し、素足の人も多くて靴なども必要でした。被害がなかった若葉団地に呼びかけ、支援物資を依頼したところ、赤ちゃんのミルクから高齢者のおしめまで、すごい量のさまざまな物資があっという間に集まり、地区の力はすごいなぁと本当に感動しました。8日には炊き出しをはじめ、子ども達もボランティアとして、物資の整理やトイレの清掃を担当しました。

被災者が前を向けるように支援 

避難生活が長くなる中で、被災者の自立、自主管理が大切で、被災者が前を向けるよう方向づけることが大切だと考えました。畳が納入された機会に、通路を確保し、避難所の区画を整理するための呼びかけをしました。区画毎に班を分け、連絡係となるリーダーを決めました。ゴミ出しや掃除はできるだけ、被災者も一緒に取り組めるようラジオ体操の後、放送で呼びかけました。段ボールベットが導入された時も、コミュニティができかけているので、カーテンで仕切るのはやめてほしい伝えました。また、被災者の発案で祭りを2回実施しました。千本釣りの景品に鍋や釜を用意したことは、お母さん達に好評でした。これらの取り組みが功を奏したのか、みなさん前向きに避難生活をされ、大きなもめ事もなく、避難所を運営することができました。仮設住宅でも自立したコミュニティができるよう支援しています。、桃太郎基金の助成を受けて、歌声喫茶や男性向けの居酒屋風交流会の開催などを手伝っています。また、地域の餅つきや寄せ植え教室などにも声かけして参加してもらっています。

  

夢物語ではなく足下をしっかり防災にも取り組んでいく

 復興に向けてワークショップなどで夢を語るのはいいが、やはり足下がしっかりしないといけないと思っています。多くの人が真備に帰りたいと思っていますが、年金生活の高齢者は自力で再建することは難しい。アパート暮らしでいいわと言う声を聞きますが、お年寄りをアパート暮らしさせるなんていけない。災害公営住宅のように誰かが関わり、コミュニティができて安心して暮らせる環境整備が必要です。

 二万では、防災の組織づくりが途中で止まっていました。防災訓練を実施しても盛り上がりませんでした。この災害を機に改めて防災に取り組んでいきたいと考えています。盆踊りや運動会などの機会を活用して、避難所となる学校に来ることからはじめたいと思います。

(聞き手:矢吹、石塚)